テイルズオブジアビス
□二人ぶん
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部屋に入るとガイはココアを作ってくれた。
「ほらルークこれ飲んで元気出せ」
「は?」
元気がないわけでわないので、ルーク驚いた表情をした。
その表情をみて、ガイは更に驚いた。
「………元気なのか?」
「俺がいつ元気ねーっつた」
「……いや、言ってないけどさ、ま、元気ならいいよ、ただ、記憶失ってから心配なんだよ」
ガイは苦笑いをしながら言った。
そんなガイの優しさにルークは心が痛んだ。
「そんなに優しくすんなよ」
ルークは下を向きながら、ココアの入っているコップを両手で、ぎゅっ、と握りながら、声を押し出すように言った。
コップの熱さなど、気にならなかった。
「………誰かになんかいわれたのか?」
目線をルークに落とし、いつもより少し低めの声で言った。
「ルーク、言ってみろ、な?」
「……っ!!!!」
どこまでも優しい。突き放す言い方をしても、けして怒らなかった。