テイルズオブジアビス
□二人ぶん
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夜は暗い。夜空は、孤独を誘う魔法をもってる。
【二人ぶん】
ルークが知らないことは沢山あった。
夜はルークにとって、とても不思議でしかたなかった。
「暗い……吸い込まれそうだなぁ……」
全部の電気を消した部屋ねベットで仰向けになり、窓の外を見ていた。
すると、窓の外からルークの事を呼ぶ声がした。
ルークは少しかったるそうに起き上がり、窓を開けた。
木に寄り掛かり腕を組んでいるガイがいた。
「よぉ、ルークまだ起きてたのか?」
自分で呼んでおいてよく言うなぁ、とルークは思いながらガイを見ていた。
10月、明るいうちはいいが、夜になると流石に風が冷たい。
でも、ルークは冷たい風も気にせずに、すっと、窓から少し身を乗り出し、目線をガイから空にうつした。
「ルーク?どうした、ほおけてるぞ」
ガイは目線が上にいっているルークに不安を感じた。
「……あ、や、なんでもねーよ」
「そうか、部屋いれてくれよ、俺はいいけどルークはパジャマだから寒いだろ?こんな冷たくなって」
ガイはルークの頬に触れて微笑んだ。
ルークは「うん」と短く言うとガイを部屋にいれた。