テイルズオブジアビス

□すれ違い(ジェル)
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(ん…なにか香ばしい香りがしますね)

ケテルブルクホテルでジェイドは一人でレストランに来ていた。

もっとも、食べに来たわけではなかったが。

「あっ!大佐ぁ〜なぁ〜にしてるんですかぁ〜」

アニスがジェイドの姿を見つけて小
柄な体で掛けて来る。

「アニスじゃないですかぁ〜何してるんです?玉のこしの相手探しですか?」

ジェイドはいつものように冗談げにかつ、鋭い目で(にこやかではある)アニスに言う。

いつもの毒舌だ。

「ぶーぶー、違いますよー、ティアにケーキ教わるんですー♪」

アニスはジェイドの毒舌に多少、慣れているので、全く気にしなかった。

「へー、ケーキですかぁ〜アニスも好きですね〜」

「えへへ〜大好きで〜す♪」

アニスは手を胸の前でくみ、体を左右させている。ジェイドはニッコリと笑う。

「ところで、早く行かなくていいのですか?」

「えへへ〜実は、じつはー、今日教わるんじゃなくてぇー、私は明日なんですー♪」

アニスは極上の笑みをうかべ、楽しそうに話す。

「おや?何か楽しいことでも?」

「ふふー♪あのね〜大佐―」―ガツン

アニスが話そうとした瞬間大きな音がキッチンから聞こえた。

「何です!」

ジェイドは武器を構えた。それと反対にアニスはウキウキだった。

「何なーに!始まったぁ♪?」

アニスは顔だけをキッチンにちょこんとだし、小さな声できゃーきゃー言っている。
ジェイドに向かいきらきらした小さな声で呼び掛ける

「大佐ぁ〜見てください〜」

アニスに呼ばれ、ジェイドは頭にハテナマークをだしながら、こっそり、アニスの上から覗いた。

その時ジェイドは顔の血が引くような感じがした。

「わーラブラブ♪」

「…………えぇ、とても」
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