テイルズオブジアビス
□すれ違い(ジェル)
2ページ/7ページ
(ん…なにか香ばしい香りがしますね)
ケテルブルクホテルでジェイドは一人でレストランに来ていた。
もっとも、食べに来たわけではなかったが。
「あっ!大佐ぁ〜なぁ〜にしてるんですかぁ〜」
アニスがジェイドの姿を見つけて小
柄な体で掛けて来る。
「アニスじゃないですかぁ〜何してるんです?玉のこしの相手探しですか?」
ジェイドはいつものように冗談げにかつ、鋭い目で(にこやかではある)アニスに言う。
いつもの毒舌だ。
「ぶーぶー、違いますよー、ティアにケーキ教わるんですー♪」
アニスはジェイドの毒舌に多少、慣れているので、全く気にしなかった。
「へー、ケーキですかぁ〜アニスも好きですね〜」
「えへへ〜大好きで〜す♪」
アニスは手を胸の前でくみ、体を左右させている。ジェイドはニッコリと笑う。
「ところで、早く行かなくていいのですか?」
「えへへ〜実は、じつはー、今日教わるんじゃなくてぇー、私は明日なんですー♪」
アニスは極上の笑みをうかべ、楽しそうに話す。
「おや?何か楽しいことでも?」
「ふふー♪あのね〜大佐―」―ガツン
アニスが話そうとした瞬間大きな音がキッチンから聞こえた。
「何です!」
ジェイドは武器を構えた。それと反対にアニスはウキウキだった。
「何なーに!始まったぁ♪?」
アニスは顔だけをキッチンにちょこんとだし、小さな声できゃーきゃー言っている。
ジェイドに向かいきらきらした小さな声で呼び掛ける
「大佐ぁ〜見てください〜」
アニスに呼ばれ、ジェイドは頭にハテナマークをだしながら、こっそり、アニスの上から覗いた。
その時ジェイドは顔の血が引くような感じがした。
「わーラブラブ♪」
「…………えぇ、とても」