二人の部屋
□キミになら
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愛されてもいいですか
愛してもいいですか
キミに手が届かなくても
【キミになら】
『重國・・・』
『なんじゃ?』
『お願いがあるんだけど』
『ん?』
『部屋にまで仕事を持ち込むのはやめてくれないかな?』
『悪いのぉ、すぐ終わるから待っておれ』
いつもは持ってこない書類を黙々とやっている重國に
普段言わないヤキモチの言葉が口をついた
『終わったぞ、惣右介』
『あ、あぁ…』
自分が嫌になる
書類にヤキモチを妬くなんて
『今日は寝るよ』
重國に気付かれないように、背を向け立ち上がるが
腕を引かれ、見える世界が変わり、重國の上に天井が見える
『重國?』
『我慢させて悪かったのぉ』
ちゅっと音を立て口付けられれば、顔は高潮し
背けるしか出来なかった
『もう持ってこんよ』
僕の心なんかお見通しなんだね
『ん…ありがとう、重國』
重國の背中に腕を回せば、優しく微笑んでくれる
そんな重國が僕は大好きなんだ
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