過去拍手
□十刃の逆襲
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「……あんなこととはなんだ。藍染様に何をされた」
「え?だから悪戯でしょ?
異性に対し、肉体的な干渉を――」
「やめろォォォ!!それ以上は聞きたくねぇ!」
両手で耳を塞いで首を振るグリムジョー。その額にはくっきりと青筋が浮かんでいる。
「藍染の野郎……許せねえ……!
こいつが何も知らねえと思ってそんな卑劣な手を……」
「早まるなグリムジョー、相手は藍染様だぞ。まともに向かっていっても返り討ちに遭うのがオチだ。
……菓子に毒を盛ろう」
「早まってんのはどっちだ!」
「よし、俺が毒菓子を用意するからおまえが持って行け」
「勝手に話進めてんじゃねえ!しかもちゃっかり汚れ役を押し付けんな!」
傍目には楽しそうな二人のやりとりをしげしげと見守っていると、背後からひとつの影が近づいた。
「なんや盛り上がっとるなぁ。ボクも混ぜてや」
「あ、市丸様。こんばんは」
「藍染様に悪戯されたんやて?」
「はい。藍染様にトリックオアトリートって言われて、何も持ってませんって言ったらおでこにキスされたんです。
これってイタズラですか?」
「ああ、そらひどい悪戯や。ますます怒ってまうからあの二人には言わんとき」
「はーい。でも二人とも、なんで怒ってるのかな?」
含みのある笑みを浮かべる市丸に素直に頷くと、彼女は再び同僚の十刃を不思議そうに見つめた。
この夜、グリムジョーとウルキオラの藍染毒殺計画に関する議論は朝方まで続けられたそうな。
そして翌日、目の下に隈を作ったグリムジョーが「藍染様の為に作りました」と引きつった笑顔で差し出したアップルパイを、藍染が満面の笑みを浮かべて焼き払ったのは言うまでもない。
十刃の逆襲
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そして一瞬で返り討ち。やっぱり痛い目みるのはグリムジョー(笑)
それでも仲良しな三人です。
Happy Halloween!!