Dear…

□A Strange Death
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変わった死神に会った。







一週間前、現世での任務を粗方終え、息抜きに町外れの森の奥にあるさびれた公園に向かったときのことだ。



その公園には以前から現世で時間が空いたときはよく足を運んでいた。


町外れという場所柄人気はほとんどなく、人間が生み出す煩わしい喧騒にうんざりすることもない。


おかげで周囲を気にかけることなく体を休めることができるのだが、その場所を選んだのにはもう一つ理由があった。




それは、公園の中央にひっそりとそびえ立つ桜の木。



数百年の月日を思わせるその巨大な幹は遥か頭上へと続き、この辺り一帯では一番天に近い場所まで伸びていた。



故にその頂上からは町全体が一望できる。


普段のあの騒がしい空座町が嘘のようにそこから見える景色は雄大で静穏としており、それを眺める時間が現世では一番の寛ぎだった。




だからその日も何も気に留めることなく行ったのだ。


これまでに一度として他の人間が足を踏み入れている様を見たことがないその場所に、まさか先客がいるとも思わずに。







そうして辿り着いた桜の木の下には、見たこともない死神――しかも女――があろうことか心地良さそうに居眠りをしていた――







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