二次創作駄文
□背中
1ページ/2ページ
アニキが死んだ…。
それでも時間は何もなかったかのように動き続けている。
あんなに止まらなかった涙も、今はもう出なくなってしまっていた。
それなのに、心に開いた穴は埋まるどころか縮まることもない。
どうしたらこの穴は消えるのかな…。
どんなに悲しくなったって、どんなに謝りたくったって、この気持ちも言葉も届かない。
前を向くための背中はもう失われてしまったのに。
――時間は無情に過ぎていく。
いつか、この足で進み出すことができるのだろうか…。
今はまだ、先は見えない。