二次創作駄文

□惚れ薬
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遠くから駆け寄ってくる小さな足音。


「アリババくん!アリババくーん!」


振り返ると同時に勢いよく腰のあたりにどんと青い頭が激突した。
思いの他勢いが強く、後ろに尻餅をついてしまう。


「いってて…。ど、どうしたんだよアラジンそんなに慌てて」


「どうして、ひとりで行ってしまうんだい?」


何か約束でもしてただろうかと、頭を捻って考えるが思い当たる節はなかった。


「ごめん…って、何か約束してたか?」


「約束はしていないけれど…」


だよなぁ…と自分の記憶は間違いなかったとほっとしていると、アラジンが下を向いてぷるぷると小刻みに震えながら、何かをつぶやいている。


「…どうした?アラジ…!」


心配になり、下から覗こうとすると急に肩をつかまれる。


「どうしたじゃないよ!どうして君は自覚がないんだい?そんなに目立つ金髪にかわいらしい顔というだけでも目を引くというのに鎖骨も露わに好きにしてくださいとでも言いたげなそのいかがわしい首飾り!誘ってるとしか言いようがないじゃないか!そんな格好で一人で街を歩こうなんて!…なんて…なんって危険な行為を!!」


「へ…?ア、アラジン…?」


あまりの勢いに半分以上頭で理解できずに、とりあえずアラジンの尋常でない顔つきに若干涙目になる。


「泣きそうな君も可愛いなぁ…こんな街中じゃなかったら僕が押し倒しているところさ」


「…いや…むしろもう押し倒され…」


「僕もう我慢できないよ。いますぐ帰ろうか」


「いやいやいやいや!今出てきたばっかりだし、そもそも今日のアラジン何かおかし…って、ぉわっ!!」


下にさっと魔法のターバンを敷き、一気に視界が急上昇を始める。


「さぁ、これから僕がたくさんかわいがってあげるよ」


不適な笑みを浮かべ、魔法のターバンは来た道を引き返す。
上空でかすかに聞こえる叫び声は通行人には気づかれることなく遠ざかっていった。









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<おまけ>

ジャ「今、ものすごい勢いでアラジンくんが出て行ったようですが…」

ヤム「あー…ちょっと彼で実験を…。まさかマギともあろうお方があんなに効くとは」

ジャ「はぁ…あまり彼らで遊ばないでください」

ピス「いいぞー!もっとやれー」


             
END

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