09/05の日記
16:57
大学擬人化再び(小話)
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昨日の日記の続きです。
慶応×早稲田の妄想をさらに膨らませてみました。
↓妄想小話
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午後2時。
それは悪魔に襲われる魔の時間。
毎日毎日、一応抵抗はしてみるものの戦績は全戦全敗。
最近では無駄な抵抗をやめ、自ら進んで悪魔の誘惑を受け入れる・・・・・・睡魔という魅力的な悪魔を。
「おい!起きろ、慶応!」
誰かがゆさゆさと肩を揺らすが、睡魔の虜となった今の俺には、その程度の振動は揺り籠に揺られているようで心地よい。
一向に起きる気配の無い俺に痺れをきらしたのか、大きなため息が聞こえたのと同時に、ゴンッ。と後頭部に何かが鈍い音を立ててヒットした。
「・・・っ・・痛ったー!」
「やっと起きたか」
鈍痛のする後頭部を抑えながら声の主に非難の声をあげようと振り返る。
そこには日頃、滅多にキャンパスから出ようとしない明治初期以来の旧友が横柄な態度で立っていた。
「あれ?早稲田・・・?」
「図書館で昼寝とはいい身分だな。おまえが今日中に必要だって言うから、わざわざ持って来てやったのに」
早稲田は秀麗な顔を歪め、眉間にたっぷり皺を寄せた。
手に持っていた厚さ10センチはあるであろう、少し日に焼けた本を乱暴に押し付けてきた。・・・・凶器はこれか。
「ありがと、助かったよ。・・・でもこれで殴るなんて酷くない?」
「・・・・文句があるんだったらこのまま持って帰ってもいいんだぞ」
「嘘です。ごめんなさい」
わかればいいんだ。と横柄な台詞とは裏腹に、顔には『少しやりすぎた。悪かったな』と書いてあるのが手に取るように解り苦笑をもらす。
「せっかくだからお茶でもどう?近くにケーキの美味しいカフェがあるんだよね」
「結構だ。もう帰る」
「いいじゃん。この本のお陰でレポート間に合いそうだし。お礼に、ねっ!」
「・・・・その本、ここの地下二階、建築学のコーナーで同じものを見かけたんだが・・・」
「あれ?もうばれたんだ」
「・・・・帰る」
ムッとした表情の早稲田は癖のない艶やかな黒髪を揺らし踵を返した。
立ち去ろうとするその華奢な肩を慌てて掴んで、強引に己に引き寄せる。
「こうでもしないと君は俺と会ってくれないだろ?」
少し哀しげなニュアンスを含ませれば腕の中で暴れていた早稲田の抵抗も次第に大人しくなってゆく。
「・・・・・・・マロンパフェで許してやる」
※ ※ ※
慶応義塾の図書館では、早稲田の図書を取り寄せる事ができるそうですよ(^v^)
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