桜舞う木の下で
□桜舞う木の下で〜1章〜
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『あのね。私、春って大好きなの!』
暖かい陽だまりの中誰かが言う。
『だって桜が咲くから・・・・』
視線の先には一面の桜。
君は誰・・・?
【桜舞うの木の下で】
最近僕は不思議な夢を見る。
1人の女の子が桜の木を見上げて笑ってる。
顔が見えないけど声でわかるんだ。
その子が嬉しそうだから。
でも僕の記憶を辿っても声の主に覚えがない。
しかも奇妙なのは声以外桜しか見えないこと。
・・・何で?
夢を見るたびに思う疑問。
でもそれは些細なことで、目覚めた時にはもう忘却の彼方。
まどろみの中の考えなんて消えてしまう。